ep1.流星痕(プシュケ

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「空を見てるんです、星が降ってくるかもしれないしね」 「同じこと言うなよ。 アタカも言ってた」 一緒にしないで、と少し笑って益田は目元をこする。 東京の空は汚いとよく言われるが、田舎の空を知らない俺からしてみれば、キレイだと思う。 少なくとも黒い色はしていない。 「ぼーえんきょう、持ってないの」 「俺ももってない。なぁ、益田」 虫とり網、持ってくればよかったな。 「・・・そーだね、そうだよね」 そうすれば、星をとることができたかもしれないのにね。
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