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俺はいつも通りに朝起き、いつも通り電車に乗った。7時12分の急行だ。
そして俺はいつも通り座席でごろりと横になった。
なにしろ昨日、いや今朝か、まあとにかく俺は午前4時までコンピューターゲームに興じていたのだ。
内容は今では珍しくもない超能力モノのRPGであったが、他の奴らのように役に立つ、あるいは目立つ能力を持たない俺は単純にハマった。
とまあそんなわけで、俺は通学の電車内で睡眠時間をかせがなくてはならない。
幸いというか当然というか、今の時代電車に乗る奴は少ない。
ん? 何故かって?
あんたホントに現代人かよ。
確か俺の爺さんの頃だったらしいが、何かの事件が原因で人類は超能力ってヤツを手に入れたんだぜ。
どんな事件だったかは俺も知らん。図書館にでも行けば分かるだろうが、正直興味はねえな。
で、超能力ってのは分かるよな。タネのある手品じゃねえぜ。
スプーン曲げたり封筒の中身を当てたりするようなチャチなもんでもねえ。
もちろんその程度の力しかねえ奴もいるがね。
おっと、俺がんなこと言えた義理じゃねえや。ともかくだ、人類はもの凄い能力を手に入れちまったんだ。
メジャーなところで『瞬間移動』とか『念動力』とか『思考伝達』とかいった能力だな。
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