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俺と関羽の二人は窓から一気に飛び出す。数秒遅れて趙雲と名乗った剣士も飛び出してきた。
そして更に数秒遅れて部屋が爆発。部屋自体が狭いので余計に威力が上がったのだ。
「――関羽無事か?」
「えぇ、なんとか。
――しかし、これは――」
周りを見渡す。
あ~あ。こりゃまた随分と数を揃えてきやがったな。
そこにいたのは黄巾族。ざっと数は四十人。
『ちっ』と舌打ちが聞こえ振り向いてみると、趙雲が黄巾族を睨みつけていた。
――おや?
「話が違うぜ。こんな事は聞いてないぞ、張宝。」
「おやおや。生きていたか。そのまま死ねば良かったものを」
物影から一人の魔道士が現れた。
「趙雲。お前の役目は終わったのだ。もはや用済み、死ぬがいい」
張宝と呼ばれた魔道士は早口で呪文を唱え完成させる。
――早い!?
だがもちろん俺も呪文を唱えていた。奴が唱えている呪文は分かっていた。
フリーズアロー
「氷の矢よ」
フレアアロー
「炎の矢よ」
俺と張宝の放った呪文が勢い良く相殺された。
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