2、悪役ならば 素直に負けろこの野郎

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俺と関羽の二人は窓から一気に飛び出す。数秒遅れて趙雲と名乗った剣士も飛び出してきた。 そして更に数秒遅れて部屋が爆発。部屋自体が狭いので余計に威力が上がったのだ。 「――関羽無事か?」 「えぇ、なんとか。 ――しかし、これは――」 周りを見渡す。 あ~あ。こりゃまた随分と数を揃えてきやがったな。 そこにいたのは黄巾族。ざっと数は四十人。 『ちっ』と舌打ちが聞こえ振り向いてみると、趙雲が黄巾族を睨みつけていた。 ――おや? 「話が違うぜ。こんな事は聞いてないぞ、張宝。」 「おやおや。生きていたか。そのまま死ねば良かったものを」 物影から一人の魔道士が現れた。 「趙雲。お前の役目は終わったのだ。もはや用済み、死ぬがいい」 張宝と呼ばれた魔道士は早口で呪文を唱え完成させる。 ――早い!? だがもちろん俺も呪文を唱えていた。奴が唱えている呪文は分かっていた。  フリーズアロー 「氷の矢よ」  フレアアロー 「炎の矢よ」 俺と張宝の放った呪文が勢い良く相殺された。
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