2人が本棚に入れています
本棚に追加
「…岡…山?」
『あ…悪い。寝てた』
今日は13日。
ちょうど日曜日だから、恭香が前日だけどガトーショコラを作ると言って
俺は最近の寝不足が今更たたって、作ってくれてる最中に寝てしまったようだ
しかもあんな昔のコト
洵兄の言ってたのもあってるし
『なぁ、恭香って今いくつだっけ?』
「19…だけど?」
気付けば俺も三十路近く
『ー…マジでロリコンなっちまった』
「?なんの話?」
切り分けたガトーショコラを俺の前に置き、隣に座る
『いや、コッチのお話♪』
フォークを入れ、食べてみればしっとりとした食感
『美味い!恭香料理上手~💕』
「ー…ねぇ、蓮?
明日誰かからチョコ貰ったりする…?」
服の裾をクイっと引っ張り、甘えたような声を出す
『心配?』
抱き寄せるとすっぽりと収まるサイズ
「だって蓮、高校の時もスゴい貰ったりしてたじゃん?
今年もそうだったら嫌だなぁって思って…」
『大丈~夫。俺は恭香から貰えたコレだけで十分だから』
苦い思いをしなければ、甘い奇跡を感じるコトが出来ないのなら
奇跡なんて知らなくていいから、君と何時までも共にいたい
fin.
最初のコメントを投稿しよう!