valentine

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「…岡…山?」 『あ…悪い。寝てた』 今日は13日。 ちょうど日曜日だから、恭香が前日だけどガトーショコラを作ると言って 俺は最近の寝不足が今更たたって、作ってくれてる最中に寝てしまったようだ しかもあんな昔のコト 洵兄の言ってたのもあってるし 『なぁ、恭香って今いくつだっけ?』 「19…だけど?」 気付けば俺も三十路近く 『ー…マジでロリコンなっちまった』 「?なんの話?」 切り分けたガトーショコラを俺の前に置き、隣に座る 『いや、コッチのお話♪』 フォークを入れ、食べてみればしっとりとした食感 『美味い!恭香料理上手~💕』 「ー…ねぇ、蓮? 明日誰かからチョコ貰ったりする…?」 服の裾をクイっと引っ張り、甘えたような声を出す 『心配?』 抱き寄せるとすっぽりと収まるサイズ 「だって蓮、高校の時もスゴい貰ったりしてたじゃん? 今年もそうだったら嫌だなぁって思って…」 『大丈~夫。俺は恭香から貰えたコレだけで十分だから』 苦い思いをしなければ、甘い奇跡を感じるコトが出来ないのなら 奇跡なんて知らなくていいから、君と何時までも共にいたい fin.
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