日常

8/11
前へ
/38ページ
次へ
まだ笑いが収まらないまま、直翔はマジック(赤)を取り出して蓋を開けた。 「じゃあ俺が桜吹雪描くーw」 「はいっ!?いやいやマジっすかっw」 言う涼も本気で抵抗する気はないらしく、直翔はじゃれあう様に涼を押し倒して、ペン先を肩に当てた。 スッと一本線を引くと、涼は小さく息を飲んだ。 ドクンッ その瞬間、直翔の心臓が大きく音を鳴らした。 「ふっ…くくっ!やっ、思ったよりくすぐってぇwもうちょい強く描けよ!」 我慢して抑えたような笑い 笑い過ぎて赤くなった頬 うっすらと涙の滲んだ瞳。 その瞳に移る自分の姿。 ドクンッ ドクンッ  
/38ページ

最初のコメントを投稿しよう!

13人が本棚に入れています
本棚に追加