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まだ笑いが収まらないまま、直翔はマジック(赤)を取り出して蓋を開けた。
「じゃあ俺が桜吹雪描くーw」
「はいっ!?いやいやマジっすかっw」
言う涼も本気で抵抗する気はないらしく、直翔はじゃれあう様に涼を押し倒して、ペン先を肩に当てた。
スッと一本線を引くと、涼は小さく息を飲んだ。
ドクンッ
その瞬間、直翔の心臓が大きく音を鳴らした。
「ふっ…くくっ!やっ、思ったよりくすぐってぇwもうちょい強く描けよ!」
我慢して抑えたような笑い
笑い過ぎて赤くなった頬
うっすらと涙の滲んだ瞳。
その瞳に移る自分の姿。
ドクンッ ドクンッ
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