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…それがいけなかった。
ゴブリンD:
「くっ、くっそぉ…こうなりゃあ、ヤケだ…。
…死なばもろともってヤツだぜぇッ!!」
…追い詰められ過ぎた奴が、懐から爆弾を取り出したのだ。
…し、死なばもろとも…?
…まさかっ……自爆っ…!?
…こ、ここはオレの交渉術で…なんとか切り抜けるしかないっ…!
オレは、慎重に奴の表情を伺いながら、ゆっくりと口を開いた。
アルライト:
「まっ、待て、早まるな、ゴブリンDっ…!
追い詰められた今のお前に、たったひとつだけ…有益な情報がある…」
オレは、わざとそこで区切った。
ゴブリンD:
「………。」
…奴の表情から、今の話題に興味を示しているのがわかる…。
それを確認し、オレは続けた。
アルライト:
「…実は…今まで黙っていたんだが……」
そしてもう一度区切る。
気になるところで区切られ、奴が唾を飲み込む。
…しかし、これは意図的に区切ったわけじゃない。
ここまで引っ張っておいてなんだが、この先の事は、なんていうか全く考えてなかった…。
…ああ!
ノープランってヤツだぜ…!
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