217人が本棚に入れています
本棚に追加
瞬間、全身に重力の感覚が一気に戻り、オレ達の体は急遽、自由落下を開始する。
アルベルト:
「ぎいやあああああぁぁッ!」
オレの脳裏に、走馬灯が駆け巡る…。
─3歳の頃─
『あたしもその粗品ほしいぃ!』と叫びながら、彫刻刀の刃を舐めつつ、風呂上がりのオレに近寄る、姉の姿…。
─7歳の頃─
家(イージス城)に親友の大輔くんが泊まりに来た次の日の朝、『僕のが餃子みたいにくっつけられてるよー!!』と泣きながら、股間を抑えて逃げ出す大輔くんを、接着剤片手に見送る、姉の姿…。
─11歳の頃─
オレが通例のエネルギー放出をしようと、ベッド下から白かるぴ(白濁濃厚ほっとかるぴすの略)を取り出し、ページを開くと、女の子の顔が、全て父ちゃんの顔写真にコラボレーションされていたのを見た瞬間、部屋のドアを勢いよく開き、オレに対して高笑いする、姉の姿…。
…やばえ、オレの走馬灯、姉ちゃんばっかだ…。
…てゆうか死ぬのか…?
…オレは…死ぬのか…!?
…イヤだ…!!
…あ、あれをするまで……オレは絶対に、死ねないんだっ……ッ!!
最初のコメントを投稿しよう!