断末魔の悲鳴を聞かせろッ

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瞬間、全身に重力の感覚が一気に戻り、オレ達の体は急遽、自由落下を開始する。 アルベルト: 「ぎいやあああああぁぁッ!」 オレの脳裏に、走馬灯が駆け巡る…。 ─3歳の頃─ 『あたしもその粗品ほしいぃ!』と叫びながら、彫刻刀の刃を舐めつつ、風呂上がりのオレに近寄る、姉の姿…。 ─7歳の頃─ 家(イージス城)に親友の大輔くんが泊まりに来た次の日の朝、『僕のが餃子みたいにくっつけられてるよー!!』と泣きながら、股間を抑えて逃げ出す大輔くんを、接着剤片手に見送る、姉の姿…。 ─11歳の頃─ オレが通例のエネルギー放出をしようと、ベッド下から白かるぴ(白濁濃厚ほっとかるぴすの略)を取り出し、ページを開くと、女の子の顔が、全て父ちゃんの顔写真にコラボレーションされていたのを見た瞬間、部屋のドアを勢いよく開き、オレに対して高笑いする、姉の姿…。 …やばえ、オレの走馬灯、姉ちゃんばっかだ…。 …てゆうか死ぬのか…? …オレは…死ぬのか…!? …イヤだ…!! …あ、あれをするまで……オレは絶対に、死ねないんだっ……ッ!!  
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