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すると、今度は自然と、大川の下に建設業界の金が集まり始めた。
大川とて、建設業界には足がかりがあったが、それでも、兼山の存命中は、ほとんど建設業界の金は、兼山一人に集まっていたと言っても過言ではない。
それが、兼山が死んだことで、兼山の後継者が大川だと目され、自然と流れるようになってきたのだ。
実は、これこそ、大川の深層心理で望んでいたものかもしれない。
兼山が汚ないだ
の、政治手法が古臭いなどと心の中で思って、自分の裏切りを正当化しようと思っても、実際に兼山になりかわって、建設業界の取りまとめになった。
初めからその気がなかったということはない。
自分自身、正直な気持ちになれば、それを認めざるをえない。
正義というには程遠いどす黒いものが、心に中に流れていたと言って違いない。
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