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しかし、一時間ほどしたころ、こんな話も飛び出した。
「実は私の選挙区で困ったことがありまして」
「ほう、なんですか」
「いやあ、道路と林野の問題で。それぞれ予算が下りるのかどうか、ちょっと尋ねてくれと言われてまして」
先輩二人ということと、酒が口を軽くしたのか、大川はこんなことを尋ねた。
「ああ、A道路とK山地のことでしょう」
さすがに、二人は、大川の選挙区の懸案を熟知していた。
「まあ、はっきり約束はできませんが、その件は明日にでも主計官に話しておきますよ」
と小島が言った。
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