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蝉の声
外から見ても暑いとわかる、夏
俺は教室から窓の外を眺めていた
・・・退屈だ
毎日そう思っている
昨日も一昨日も
多分明日もあさっても思うのだろう
周りを見てもろくに話しにもならない連中ばかり
そういうクラス、だから
｢今日・・・緒に・・・｣
教師が何か言ってはいるが興味がない
今日もどう時間を潰すか、ただそれだけを考えていた
｢よろしくお願いします｣
ふと黒板に目を向けた
女、だ。見たこともない女がいる
目が合う
女は軽く笑みを浮かべた
俺は目を逸らした・・・なんなんだ？こいつは
足音が近づいてくる。嫌な感じがする
椅子をひく音。俺の隣で、だ
｢よろしくね｣
一応俺は隣を見てやった
にこにことしている女がいた
｢誰だよ。お前は｣
その質問の意味はわからないし特に意味もない
単にうっとうしいという事を相手に伝えたかっただけかもしれない
女も少し考える、その質問の意味に
が、すぐに笑顔に戻った
｢私は葛城沙耶(かつらぎさや)。改めてよろしくね｣
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