63人が本棚に入れています
本棚に追加
「・・・俺は!」
そう言った時窓の外から騒々しい音が聞こえた
騒々しい、といっても車の音だが
教師は窓の外をちらりと見た
(おやおや・・・)
「おい!聞けよ!」
「高尾君」
「・・・な」
別に怒気を込めたわけではないが割と真面目な声だった
「女の子には優しくしましょう。それと・・・」
すぐに笑顔に戻る
「授業中は静かにしましょう」
そう言ってさっさと今までの会話を無しにされた
「・・・」
言い返そうかと思ったがこんな事は一度や二度ではない
結局、癪だが黙っているのが面倒くさくない方法だった
だがこの女と仲良くするなんてのは話は別だ
・・・
・・・
・・・
・・・
「いい加減買い換えろ」
学校の前でうるさい車がようやく停まり、助手席の男が言う
「いや、これで愛着がな。というかお前送ってもらって」
言い終わる前に助手席の男が外に出る
昇降口前の屈強そうな男達が出迎えにくる
最初のコメントを投稿しよう!