Aクラス

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「なぜ逃げる?」 「・・・!」 少女が睨む だが川原は気にも止めない 「質問に、答えろ」 力を込める 「いっ!ちょっ・・・と!」 「俺は警察だ。面倒を起こすんじゃねえ」 「!」 自分が何をして、どうしてここにいるか それを理解せずにこんなに会った事がない大人に強気にでる その行動に川原は苛立った だから力関係をはっきりさせる必要があった 「・・・」 佐伯は黙ってそれを見る 手助けは少女に【勘違い】を生む恐れがあるかもしれないからだ すぐ助けてもらえる ここではあまり良い事ではないと思う だが川原の行動はいきすぎてしまう場合もある だから肯定もせず否定もせず、熱くなりすぎたら止めよう 昔からそれを貫いている 「お、落とし物」 少女が口を開く 「持ち物が窓から落ちたのよ!離し、て!」 力を抜く 少女はすぐさま離れ、川原を睨み付ける 「窓からだと?」 「そうよ!もうあっち行ってよ!」 川原は上を見上げる クラスは二階。窓は格子のようなものがあるため人は落ちない 物を落とすくらいの隙間は当然ある 少しため息をつき川原は背を向ける
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