もしも霧涼が生徒会役員だったら~whith会長編~

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~もしも霧涼が生徒会役員だったら~ 「会長!あれほどお願いしたじゃありませんか!誰かといちゃいちゃする時は俺に開催日時と場所を教えるようにと!」 「何でお前に教えなくちゃならん!だいたい開催ってなんだ!俺様がセフレ抱いてたら祭りなのか!?」 「当たり前でしょうが!そこから始まる恋があったりなんかしちゃったらどうする気ですか!」 「知るかっ!そんな事より仕事をしろ仕事を!」 高級感と清潔感溢れる生徒会室。 まるでお金持ち大企業のオフィスのようなこの部屋に似つかわしくない怒号が響いた。 声の主は目の前の少年にお怒りの視線を送る。 しかし、そんな視線に気がついているのかいないのか、少年はしれっとした表情で偉そうに机に向かうこの学校の生徒会長である恒河沙(ごうがしゃ) 照実(てるみ)に紙の束を差し出した。 「ああ、ついでに今日の分の仕事が終わったという報告に来ました」 「仕事はついでなのか!?貴様は仕事よりもそっちの方が大事なのか!?」 「当たり前でしょうがっ!」 何故か怒る彼に、照実は頭を抱えた。 生徒会補佐である少年、灰原 霧涼は、仕事を誰よりもこなし、そこそこ優秀ではあるのだが、いかんせんこの性格が自身の美しさを残念な方へと傾かせてしまっている。 照実はそんな霧涼を見ながら、昔はこんなんじゃなかったのにと心の中で涙を流した。 .
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