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――医務室――
悠路
「 はぁ……
めそめそ 」
レン
「 おかえりなさい…
見つからなかったんですね… 」
悠路
「 サチは自室に
かえしました
もう夜も
ふけてきたし
明日探すことに
したよ 」
レン
「 大切な鈴…
なんですね 」
悠路
「 ふふ
大切なのは
鈴じゃなくて
彼女だけどね
私たちは二人とも
身寄りがなくてね
小さな頃から
助け合って
生きてきた…
だから里へ
帰ってからの
結婚式
私ものすごく
楽しみに
しているんです 」
レン
「 (寂しそうに)
…………… 」
悠路
「 名前は加音(カオン)と
言うのだけどね
まぁ私が
言うのも
なんですが…
妖精(ニンフィ)の羽根の
ように私を
幸せにして
くれるんです(はあと)
もちろん
ものすごく
美人ですよ
これ写真です~
(でれでれ) 」
レン
「 そーですか 」
悠路
「 君は恋人は
いないんですか?
モテそうだけど 」
< レン、悠路の手をとる >
レン
「 どんなに
重なりあったとしても
指先ほどしか
心は触れ合えないから
僕はもう手を
伸ばさないって
決めたんです 」
悠路
「 レンくん… 」
レン
「 あっ今!
鈴の音
聞こえましたよねっ 」
悠路
「 え?ああ… 」
レン
「 少しだけ
外の空気
すってきて
いいですか 」
悠路
「 レン君!
……ほんの少しでも
心を触れ合わせる
事ができたら
私はそれでいいと
思うんです
だから…もう一度
手を伸ばしてみても
いいんじゃないかな 」
レン
「 (にっこり)
そうですね 」
レン(M)
「 信じて
なんて
バカな人だ 」
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