481人が本棚に入れています
本棚に追加
たいして広くもないけど、地元じゃ大通りって言われている道に沿って、学校へ向かう。
車が通るたびに吹き付ける熱風に顔をしかめながら歩いていると、
視界の左端から黒いモノが飛び出してきて、目の前を横切った。
それは子猫だった。黒色の。
…わかってますよ。その子に何の罪もないことなんて。
でも、でも、こんな時に私の前を横切らなくてもいいじゃん!
呆れて見つめる先、子猫は無邪気に雑草にじゃれつく。
しかし、何を思ったか急に道路へと走り出した。
「危ない!」
前からは1台のトラック。
子猫が驚いて道の真ん中で立ち止まる。
……やるしかない。
最初のコメントを投稿しよう!