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次に美姫が指差したのは、ハムの詰め合わせだ。
「うーん。ハムもいいわね」
(金額は・・・・・・18,000円。予算内ね)
「ユキ姉。これも予算オーバー?」
「ぎりぎりセーフよ」
「じゃあ、これ?」
「そうねー。これにしときましょう。すみませーん!」
「はい、いらっしゃい!」
「このハムのセット、3つお願いします」
「お!お中元かい。若いのに偉いねぇ。」
「いえいえ」
「じゃあ、ここに宛先と宛名を書いてくれるかな? そうだ。お嬢ちゃんにはこれをやろう」
そう言って、店のご主人は一旦、店の中に入り。
「はいどうぞ」
と言って、爪楊枝に刺さったハムのかけらを美姫に渡した。
「お母さんが買ったハムのセットの中の一つだよー」
・・・・・・?
お母さん?
私のこと?
と、私の頭の上には『?』がいっぱい飛んでいたが、美姫は何も気にせずに貰ったハムを食べていた。
「あ!奥さん。お会計、いいかい?」
「あ!はい」
やっぱり、お母さんって私のことだったんだ。
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