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「はい。じゃあ、美姫。回してー」
ガラガラガラ・・・
ガラガラガラガラ・・・
カン・・・カンカンカン・・・。
出て来た玉は白だ。
「残念。ハズレです。こちらが、残念賞のポケット・ティッシュになります」
「あらー。残念だったわねー。美姫。」
「あぅー」
「さぁ、気を取り直して、もう一回!」
「よし!今度こそ」
ガラガラガラ・・・
ガラガラガラガラ・・・
カン・・・カンカンカン・・・
出て来た玉は赤だ。
「おめでとうございます。4等賞です」
カランカランカラン とベルの音が響く。
「やったね。美姫。4等賞だって」
「うん!」
「賞品は何かなー?」
「はい、どうぞ。4等賞の『鰻(ウナギ)パイ』です」
ん?
鰻パイ?
「わーい。ユキ姉。景品貰ったー」
(まぁ、美姫も喜んでるし、いいか)
ここで、ユキ"姉"という言葉に反応した、福引きコーナーのおばちゃん達の顔に、
『お姉ちゃん?お母さんじゃなかったんだ』
と書いてあるのは無視しよう。
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