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「姫様、姫様……姫様!!」
……あーうん。でもまだ…もうちょっとあと…五分だけ……そしたらすぐ、起きるから
「姫様、今日はお母様の大事な日ですよ!はやく起きて支度しますよ!」
…!!!!!!
あ、そうだった!!!
今日は私の母の命日……早く用意しないと
「もう!、もうちょっと早く起こしてよね」
私は私の母役の乳母、ばあやに服をきさせてもらいながら文句をいった。
少しため息を漏らしながら
「……はいはい。私が悪うございました」
鏡越しにばあやと目があった。
…すっと透き通った黒い瞳、私と同じところにあるほくろ。金色の髪を後ろに束ねてゴムでしばった姿をみるだけだと普通に若い…
長年乳母としてやってきた経験がしわとなっていてそれが老けて見えるだけだ。
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