0人が本棚に入れています
本棚に追加
坂を上がり泥道を下ると、きれいな港に出た。港はレンガ造りで美しい外観だった。まるでラヴニカのギルドの中みたいに、騎士、魔法剣士、魔導師、などなどの人が集まり船で世界を廻るのだろう。
「船代はいくらですか?」
クロイツは船着き場のオヤジに言った。「ああ、船代はね540ホロルだよ」
ホロルとはこの世界の共通紙幣のようだ。日本円にして1ホロル0.7円だ。
「あれ?俺ら金持ってへんで?」
ぼりぼりと、頭を掻きながらジンは言った。
「物でも良いんだがね?」
「物か…。」
「物で言えばその後ろの黒髪の、兄さんの担いでる剣でちょうど位だね」
「ああ、これのことか?」
俺は剣をオヤジに渡した。
「えっ?ええんか?隼人はん?」
「ああ、どうでもいい剣だからな。」
「じゃあ、のろか」
「ああ、」
俺らは船に乗った。
最初のコメントを投稿しよう!