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「フッ、訳が分からねぇんだろうな、
突然仲間から攻撃は受けるわ、気が付け
ば目の前に俺が居るわじゃ!
教えてやろう、俺は他人(ひと)の記憶に
入り込める能力を持った者だ。
何を言ってるって顔をしてるな、信じな
くても良い、お前はもうその必要も無く
なるんだからな。
あの筋肉野郎は今、俺を妹の彼氏と思っ
ている。
そしてお前達がヤツを、今夜殺す計画を
立て、ここに集まる事になってると信じ
てる。
そうヤツに俺が偽の情報を刷り込んだ、
それを知った俺が、ヤツの妹の為もあっ
て知らせに来た。
良いんだ、奴に妹が居ようが居るまいが
な、つじつまの合わない話でも、ヤツは
思い込むのさ、錯覚とも気付かずに!
だからヤツは俺を助け、お前をぶちのめ
し縛り上げたって訳さ」
そこまで話した大地が、右手を男のこめかみへ近付けた。
途端に男が目をむいて暴れ出す。
「暴れるな!
お前は抵抗出来ないその姿で、人間とし
ての人生を終われ。
俺の一番大切な女性(ひと)の心を、
壊した罰だ!
お前は自分が何者なのか、それすら考え
る事も無く生きた屍となり、寿命が来る
まで生きるがいい。
それが俺のお前達への復讐だ!!
その代わり、俺もまた地獄に堕ちてやろ
う!」
目を見開き近付けた右手から、逃れ様とする男のコメカミへ、大地は指先を強く押し当てた。
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