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その、別にゴスロリが嫌いって訳じゃないですよ。
でも、穢れを知らない儚げな雛さんが……そっちの人だったなんて。
少し、気持ちを整理する時間が欲しい。
「にゃはは、優美似合ってるよ!! 超絶プリティーだよ!!! 神だよ神!!!」
「はぁ……はぅ……やめてください」
川島さんは目をギラギラ輝かせながらソファー席に座る雛さんに抱きつく。
いいな、何のためらいも無く抱けて。
羨ましい。
「まぁーどうでもいいわ。あんたからのメールに優美ちゃんの名前がなかったのは、駄犬の責任だし」
「……いやいや、俺だって知らなかったんだよ。あの偽りのない驚嘆が証拠だろ……」
知ってたら落胆しないよ、うん。
「ふーん。そうね、認めてあげる」
綾瀬さんは頬を『ぷー』と膨らませて席に座った。
俺も流れで綾瀬さんの隣に座った。
「……なんであんたが隣なのよ」
「しょうがないだろ。川島さんが雛さんの隣で、4人でにーにーで丁度いいだろ」
「うるさい黙れ駄犬。あんた、あたしに1ミクロンでも触れたら、衛星からレーザーが来るから覚悟しなさいよ。あんたなんて因果律ごと吹っ飛んじゃうからねぇーーだ!!」
「にゃはーん。お2人さん、そろそろ本題に移ってもいいかい?」
「ふん。いいわよ。話しなさい」
コンマ1秒もなく答えた綾瀬さんを尻目に、雛さんは不安な趣を浮かべていた。
「うん。でもね……その為には天城くんにはこれから話すことをなつめ達以外の何人(なんびと)たりとも口外しないこと……約束できる?」
それは、いつもの元気で啓発的な少女ではなく、威圧するライオンのような眼差しで心を貫き通すような恐怖であった。
「わ……わかった。約束する」
そう、答えた。
「…………ふぅ」
川島さんは俺の目をじっと見つめ、ほっとため息をついた。
「にゃはは、さっすが天城くん!! なつめのインサイドに狂いはなかったよ」
「……はぁ。それはありがとう御座います」
「じゃあいいよね。優美」
「……はい。覚悟は出来ています」
「実は優美はね……『ラブ×コイ☆』っていうライトノベルの作家さんなの」
え?
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