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ベッキーは、黒い布で全身を覆い、ベールで顔を隠していたため、
その素顔を見たものは誰もいなかった。
家から出てくることはなく、
お手伝いさん1人だけが、家から出入りしているだけ。
そのお手伝いさんとして雇われている人物は、
スティと言って、はきはきものを言う年配の女だった。
スティは、住み込みでないため、
週に3日のみ屋敷に来ていた。
途中買い物をして行くのだが、
村人達は興味津々で、ベッキーについて聞きたがった。
スティは、ベッキーと会話したことがなく、
紙に指定してある通り、動いているのだという。
村人達の間で、ベッキーは、不思議な存在として定着していったのである。
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