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ルイ
ベッキーの正体を知ろうと、
何人もの人々が、壁をよじ登ろうとした。
しかし、壁は、高すぎて誰も中をのぞくことが出来なかった。
そんな中、スティが体調を壊したのだ。
スティの代わりに屋敷に行くことになったのは、
スティの息子である。
名前は、ルイ。
18才の青年もまた、屋敷のことに興味を持ってる1人だった。
背は高く、スラッとした身のこなしをしていた。
ルイは、スティの手紙と、食料を持って、
屋敷に乗り込んで行ったのである。
門の前につくと、
スティから借りた鍵を取出し、木の小さな戸を開く。
ギギィ…
不気味な音が鳴り響く。
中から、鍵を掛け、
家に向かって歩き出す。
心臓の大きな音にさえ、
ルイは、震えていた。
塀のせいか、朝なのに、辺り一面真っ暗で、
植物も生えていなかった。
中央の大きな扉に手をかけ、押してみる。
扉は、すんなりと開いた。
目の前には…
真っ黒な少女が1人立っていた。
驚き、腰を抜かすルイ。
少女は、ルイに近付いてくる。
ルイは、震えながらスティの手紙を少女に渡した。
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