スティ

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スティ

スティは、ルイが1日待っても帰って来なかったため、 心配になり、屋敷の前に来た。 門を叩き、ベッキーに気付いてもらおうとする。 しかし、反応は全くなかった。 スティは、しかたなく、 屋敷の手伝いの日にちになるのを待ち、 それから、再び屋敷に向かったのである。 ルイがいなくなって3日目のことだった。 スティが門前にいくと、ベッキーが開けに来た。 そして、新しい鍵をスティに手渡したのだ。 まるで、鍵がないということがわかっていたかのようなベッキーの態度に、 スティは、ルイがこの屋敷にいることを確証した。 いつもと変わらない紙を見ながら、 スティは、黙々と掃除しはじめた。 話し掛けることは禁止。 では、どうすれば… スティは、近くにあった墨を使い、紙の裏に、 ルイはどこにいますか? そう書き記したのである。
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