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「あらっ!最くん!!久しぶりねぇ。……今日は塾はお休みなの?」
お隣のおばさんにいわれて僕はハッとなった。
腕時計をみる。
現在7時ちょうど。
塾は7時から。
どれだけ長い時間見つめ合っていたんだ僕たちは…
いや、そういう問題ではない
遅刻だっ!!
「おばさんっ、ありがとうっ」
そういいながらペダルを再度漕ぎ出す。
「お勉強頑張ってね」
そんな声を聞きながら走りだす。
今日の先生は誰だっ
長谷川さんなら大丈夫だ。
あの人なら誤魔化しがきく。
最悪なのは…キヨハルだな
あのじいさんは古いから正座で説教は確実だな
そうこうしつつ塾についた。
ここは自宅でやっている塾。
中に入り階段を上る。
ガラス越しに見る
あの顔は…
顔中がシワだらけの
キヨハルだった
キヨハルは68才の塾長。
そして講師。
声がでかくていちいちビビる。
目が合った。
僕は恐る恐る部屋へ入った。
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