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「いや、やべーんだ…」
「…ちょっと貸してみ?」
そういって秀樹はキヨハルの首に手を当てまぶたを開かせた。
「なぁ、なにしてんだよ?」
テレビなどでしか見たことのないその行為に若干の恐怖を覚え、僕は聞いた。
「脈をはかって瞳孔を見た。…よし、大丈夫だ…多分そんなすごい病気とかでは無いと思う。」
「なんでそんな言いきれるんだよ…いそいで病院に電話しなきゃ…死ぬかもしんないんだぞ!?」
「あぁ、一応病院には連絡しといた。この爺さん調子悪そうだったし…倒れるなって思った時に携帯から119した。
後、俺これでも医者の息子だし応急処置くらいは出来る自信はあった!
それに…」
「それに…?」
その先を促すと
秀樹は顔を上げニンマリした顔で
「こんな元気な爺死なねぇよ!」
と言った。
その言葉に緊張していた僕から力が抜け、その場にへたり込んでしまった。
「ん?…てか、お前の親医者なの?初耳なんだけど!!」
「あれ?初めて言ったっけか?
悪ぃ悪ぃ!言うの忘れてたわ!」
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