1388人が本棚に入れています
本棚に追加
諦めて、トボトボと帰路につく。
結局、『桜』は見つからなかった。
一度、家で頭を冷やしてから、この後のことを考えよう……。
「ただいまー」
ドアを開ける。
……異様な雰囲気がした。
衣擦れの音。
「……や、やめてっ!助けてぇ、お兄ちゃんッ!」
――桜!?
最悪なことを想像してしまう。
それと同時に、声のした俺の部屋へ。
「桜っ!」
その光景は、ずっと記憶しておくだろう。
年齢相応の白い下着を身につけただけの桜に――
「おかえりぃー」
一糸纏わぬ姿の『桜』が重なっていた。
最初のコメントを投稿しよう!