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「……そのさ、無神経なこと言って悪かった。お前も、俺の妹だよ」
「お兄ちゃん…」
『桜』の瞳が涙で潤う。
「ほんとに、…ありがとう」
俺は無言で、『桜』をゆっくりと抱きしめた。
「んっ」
ピクリと反応する『桜』。
さすがに抱きつくのはマズかったか……?
「これから、よろしくな」
「…それって」
「ああ。しばらく泊まって――」
「きゃー!何で抱きしめてるのお兄ちゃんッ!」
声をする方をみれば、服を着た桜。
抱きしめているのは、下着姿の『桜』。
……何で下着姿の妹に抱きついてるんだ俺は。変態じゃないか。
ダッチワイフだって、妹なのに。
「お兄ちゃん」
『桜』がてへっと笑う。
「あたし、濡れちゃった!」
……オーマイガッ。
「けだものー!」
どげしっ、と桜に殴られる。
便乗したのか、『桜』にも殴られる。
痛いよ、妹たち。
そうして、二人の妹がうちに泊まることになった。
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