ダッチワイフは突然に。

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やがて、すべてのエロ本のタイトルを読みあげた桜は、ふうと一息ついた。 そして俺を見ると、 「お兄ちゃん……欲求不満なの?」 そんなことを訊いてきた。 ここは否定せねばならない。まさかどこぞのヒッキーよろしく先輩といいとこまでいったけど結局しなくてこの年齢まで童貞です、なんて言えるわけないしな。中学生の童貞で「うそーありえなーい、きんもー☆」の時代だぜ今は。 「はははッ、オレが童貞なわけないだろ!何十という女の子とシテきたぜ!うははははッ……」 「……」 騒ぐ俺を、桜は可哀想な目で見ている。 「な、なんだよ……?」 「お兄ちゃん……。わたし、『欲求不満なの?』って訊いただけだよ。童貞かどうかなんて尋ねてないよ」
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