漆黒の少女

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漆黒の少女

「また来ちゃったな…」 ははは、また来ちゃったのかー。 また!? いや、ちょっと待て。 またって事はだな、2回以上開催されてるって事だよな。 この子ちっちゃいし、まだ日本語は難しいかなー? すると突然、少女が俺の方を眠そうな目で見てきた。 「…」 この状態…「俺の顔に何か付いてますか?」だとありきたりだし… えーと。 「俺の顔にゼリー付いてますか!?」 あああああああああ。 やっちまった。意味不明だ俺。 何ゼリーって。激すっぱゼリーか。 桜め…絶対仕返ししてやる… 「うん。ゼリー付いてるよ。」 えええええええええ。 う…嘘だろ!?俺激すっぱゼリーは食べてねぇぞ!? 何で何で。 俺は手で顔を触りまくった。 何も付いてない。 よかった… 「おい、おチビちゃん!大人をからかってはいけません!!」 ふっ。俺を騙した罰だ。 泣け泣けー。 「…殺すぞ。」 あああああああああ。 野蛮児だ。 親の顔が見てみたいわ。 「うるさいっ。じゃあ聞くけど、君何歳?俺は16歳の高校1年だ!」 「私?私は高校3年の18歳。」 はっはっは。やっぱ俺より年上かー …え? 「あー君大人だねー。大人ギャグ言えるんだねー永遠の18歳ってヤツ?」 「うん。そうだといいんだけどね。まぁ私の方が先輩みたいだね。」 嘘だ…身長155cmぐらいの少女より身長168cmの俺の方が年下なんて… 「あ、すまん。俺は黒沢 月光って言うんだ。」 俺話変えすぎだろ。 「私は夕闇 つくよ。よろしくね。_っと。とりあえず、ちょっとウロウロしてみようか。月光君はここ初めてみたいだし。」 そう言って少女は立ち上がった。 この子は前にもここに来たみたいだが、また後で聞いてみよう。 俺も立ち上がる。 そして歩きだす。 チョコチョコ付いてきてかわいいな畜生。 そして紳士な俺は歩く速度を上げる。 そして少女は… コイツ、忍者かっ!? 忍者みたいに後ろからビュンビュン跳んでくる。 「…ちょっと速度落としてくれないかな。追い付けないよ。」 むしろ追い抜いてる。 そうして俺は歩く速度を更に上げるのだった。
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