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『黒沢 月光』は学生である。
そして、彼の友人の『清水 桜』と『高橋 博』も学生である。
「月ちゃん!」
これは俺こと 『黒沢 月光』のあだ名である。
「月ちゃん言うな。」
俺はこのあだ名が嫌いである。
何か、子供っぽいし。
「まぁまぁ。月ちゃんはまだまだ子供なんだから、いいじゃん別に。」
勝手に子供扱いしないで欲しい…
「桜。博は?」
何だかんだで、この二人は名前で呼ばれている。
俺も名前でいいのだが。
「博は早退したよっ。君達には僕の実験の素晴らしさが分からないのかー!って言ってたけど。」
博は俗に言う天才である。
俺は俗に言う平凡である。
博は俗に言う実験、機械オタクである。
俺は俗に言うゲーム、漫画オタクである。
「あいつ…また早退か。」
桜と博コンビと俺は別のクラスである。
そして俺の本当の友人はこの二人だけである。
「それはそうと、またプレゼント貰ったのか…」
桜は俗に言うクラスのアイドルである。
俺は俗に言うクラスの置物である。
「クッキー食べる?」
桜は男女問わずモテる。
俺は男にすらモテない。 悔しくなんて…悔しくなんて…
「毎回の事だけど、食い物俺が食べていいのか? 感想とかどうすんの?」
「適当に甘さ控えめだけどコクのある味だったよ! みたいな事言ってるよ。 …時々激甘クッキーとかあるけど。」
作る側は貰う側が食べた前提で質問してくる。
「甘っ!!」
これが噂の激甘クッキーか…不覚…
「他にも何かいる?」
「何があるんだ?」
「恐らく激甘チョコレートと激苦チョコレート、激すっぱゼリーと黒焦げクッキーかな。」
「お前のファンは料理下手ばっかりか!!」
…料理対決したら勝てる気がする。
「えー、何か貰ってよ。あ、ポケットの中にいつ貰ったか分からない飴があったよ!」
「いるかぁぁぁ!!!」
これが日常。
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