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あれは、専門学校一年のときのこと
男友達が私にいった
『お前、絶対誰にも言うなよ
これは今までみんなにいっても信じないと思ったから内緒にしてきたことだけど…
お前だけには…
はなす』
彼は何度も何度も今から話すことがいかに重要なことであるかということを説明してくれた。
そして、彼はついに重い口を開いた。
『実は俺…
魔法使えるんだ』
私はゴクリとツバを飲んだ。
大変だ
それからは世界の機密情報でも抱えてしまったように私には大きな負担がのしかかってしまったのだ
もし誰かに話せば魔法でバレてしまう…
まして何をされるかわからない
そんな苦しみをかかえたまま1ヶ月が過ぎようとしていた頃
親友に
『最近変じゃない?なんかあったの?』
とすべてを見透かされた言葉をかけられた
その時私は一人でこれ以上秘密をかかえるなんて無理と判断し、ある程度のリスクは覚悟の上、親友の優しさに甘えすべてをうちあけた…小声で…
誰にも言えず苦しかった…と
すると親友はしばらく沈黙したあと
『あんたそれ誰にもいえなかったっていうかこれからも誰にもいっちゃだめだよ』
冷たくあしらわれた。
彼は魔法使いではなかった
ひとの言うことをいちいち信じていた私を救ってくれたひと
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