。゚。*屋敷*。゚

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屋敷の廊下には あちこちに蜘蛛の巣があり 空気も少し埃っぽい。 シャンデリアの電球も長い間、交換されていないのか電気はついていない。 頼りなのはクランが持っている蝋燭だけ。 会話もままならぬまま カインの部屋のドアまでたどり着いた。 ─コンッコンッ ク「入りますよ。」 カインの返事も聞かず ドアは開かれた。 ─ガチャッ ク「姫様を連れてきました。じゃあ、俺は用があるので。」 ヒ「え…っちょ…!!」 クランはそう告げると部屋から出ていった。 チラリとカインを見れば 窓のふちに足をかけ座り込み、外を眺めていた。 ヒ「あの…カイン??」 姫が呼ぶと、カインはゆっくりとこちらを見た。 カ「なぜ…ここへ来た…??」 ヒ「えっ??き…来たかったから??」 カインに見つめられ、上手く言葉が出ない姫。 カ「物好きなやつめ…」 ヒ「あの…っ!!」 姫が一歩近づく。 カ「来るな…」 ヒ「え…??」 カ「…お前の甘ったるい匂いで気が狂う…。」 に…匂い…?? 私、香水とか何も つけてないんだけどな… そんな事を思いながら 髪や手首を匂ってみる。
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