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一方、東京の下町にある古本屋。そこで古本の整理をする一人の男がいた。彼の名前は、又吉直樹。なぜか周りとの距離を置きながら生きていた。それには、訳があり、彼は、15年前に、両親がある事件に巻き込まれ、殺された過去を持っていた。と同時に、又吉は、ある人を探していた。その人は、又吉の幼なじみで、15年前の事件以降、又吉の前から姿を消した。又吉が想いを寄せている大切な人でもある。又吉は、ポケットにしまっておいた一枚の写真を見つめ「なぁ。何処におるん?」と言い、涙を浮かべ「逢いたい・・・。逢いたい・・・。」と写真に映っているその人の顔を触り、泣き崩れていた。その写真に映っていたのは、15年前の又吉と綾部だった。
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