その白は首でもなく折れた百合の華

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「別れてくれ」 突然土方からそう告げられた 理由は分かっていた 土方はある国の王女から見合いの話が来ていたのだ この話は近藤から聞かされた 「うん、いいよ」 俺はパフェを食べながらそう答えた 土方は申し訳なさそうにこちらを見てる あぁ、柄にもなく泣きそうだ 「すまねぇ」 「謝んなって」 「本当に悪い…」 「もういいから…」 「じゃあ俺、もう行くわ」 土方が立ち上がってパフェの金をおいていった 何も言えないまま相手の背中を見送っていた 「ほんと、何なんだろうな…ッ」 目尻が熱い ほんと、どうしたんだろう 「じゃあな副長さん」 →
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