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起き抜けの太陽の光は強い。
堂の天井付近に造られた窓から、滝のように人々の頭上へ降りそそいでいる。
生気に満ちた清しい光は、何やら祝福されているようだと、その場にいる彼らを喜ばせた。
大広間の上座にある壇に、人影が現れた。
ざわついていた空気が瞬間、しんと静まり返る。
人影は、男がふたり、女がひとり。
額にそろいの金色の輪がはまっていて、陽の光を受けてまばゆく、きらめいている。
「これより、王子たちの出立の儀を執り行う。ここに参列している者は、その証人となるのだから、しっかりと見とどけて頂きたい」
壇上、向かって右に立つ者がまず口を開いた。
静かでおっとりした口調だったが、不思議と耳によくとどく声だ。
細身を、頭の上からゆったりとした布で包んだ、三十代ほどの男性だった。
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