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「どうして? 魔法をならうことができない、りゆうは? ほかの家ではみんな、ならっているでしょう? お金がないせい?」
「誰がそんな下世話なことを、おまえに吹き込んだんだ」
「ほんとうなんだ」
ディファ・ロースは咳払いをして、改めて厳しい口調で話し始めた。
「最初の教授の授業は、おまえたちの適正を調べるものだ。エル家は魔法の才能は欠如しているというのに、ご苦労なことだ。どちらにしても、教授は二度とこない」
「……そんな」
「ディリ・ファーラもな。隠れて学ぼうとしていたとは。だから倒れることになったのだ」
この言葉に、何とも言えない衝撃を受けた。
「禁忌のものに触れるから、こんなことになる。おまえたちも、おかしなことを考えるなよ。魔法は駄目だ。ディリ・ファーラのように病を得ることになるからな! ――あれがもたなかった時は、おまえたちがこの家を継ぐのだと肝に銘じよ」
「……!!」
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