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家族連れ、友達同士、はたまたカップル。行き交う人々は視線だけを投げ掛け通り過ぎていく。
そんな他人を睨み付けるように、泣くのを堪えてその場から動かない少女は、この日のために買ったスカートを皺ができるほど握り締めていた。
以前から家族で予定していたテーマパークに、少女は夢中になっていた。
人の波に自分が流されていることに気付かず、両親が少女を呼び続けていたのにも気付かないほど、少女はテーマパークに魅了されていたのだ。
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