お姉さん

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   婚約者との記念日デートは、小さい頃からの思い出が詰まったテーマパーク。  白を基調とした服に身を包み、彼女は大噴水前のベンチで、飲み物を買いに行った彼を待っていた。  目の前を行き交う人々の笑顔に、彼女の顔も緩む。  不意に視界に入った少女に既視感を覚え、彼女は声をかけた。 「君、一人なの?」  彼女は微笑む。  ――大丈夫だよと。  
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