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レティは黙った。アタイはそれが何だかモヤモヤして気持ち悪かった。
「やだ…やだもん…絶対…やだもん!」
「チルノっ!
…チルノ…アナタには友達がたくさん出来たでしょ?
だから私がいなくともアナタは寂しくないわ…」
レティは静かな口調で話すけどアタイは怖くて怖くて仕方がなかった。
レティがいなくなる…
もうアタイと遊んでくれなくなる…
昔のアタイなら周りがいなくなるのが当たり前だったのに…
それが今怖くて堪らない。
「レティ…寒いよ…怖いよ…やだよ…
やだぁあ…」
ポロポロと凍った涙の粒が落ちていく。
そして落ちた粒は氷上で無惨にもパリンと割れてしまった。
「レティ…行かないでよ…アタイ…レティのおかげで友達出来たんだ…だからレティがいなきゃアタイは…
また一人になっちゃうよ…」
「チルノ…」
アタイは割れた涙の粒を見るように俯いた。
すると辺りが真っ暗になった。
「ごめん…チルノ…ごめんね…でも分かってほしい…
私は冬を告げる者…だから春が来れば冬は去らなければならないの…」
その時のレティの声は何だか少し震えてるような気がした…。
レティ…もしかして…
泣いてるの…?
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