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今まで恋人どころか友人もなく、家族とさえロクに会話も無かった僕に初めて出来た彼女。
彼女とふたりきりでいる時、僕はいつもの暗い顔を忘れて、心からの笑顔になれた。
そんな彼女とある夜に、ふたりでお茶を飲みながらお喋りを楽しんでいた時。
夢中になって喋り続ける僕の話を、静かに微笑しながら聞いていてくれていた彼女が、その微笑のまま、暖かい声でポツリと言った。
「他のみんなにも、その笑顔を見せてあげたらきっと友達がいっぱい出来るよ!」
僕は急に胸が詰まって、目頭が熱くなって
「うん、うん・・・」
とうなずくことしかできなかった。
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