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――――――…… 『送ってくれてありがとう』 『ん』 『それじゃあ』 車を降りようとすると、グイッと腕を掴まれる。 『……何?』 『赤外線』 『は?』 『赤外線すんぞ』 『え、ケータイ?』 『……うるせ、いいから貸せ』 あたしのケータイを奪い取り、一人で赤外線通信をする。 シュールだ。 交換して満足した様子の芳樹。 お前は子供か。 『じゃあまたな』 『……バイバーイ』 『またな』 『はいはい』 『ま!た!な!』 『……はい、またね』 お前は子供か、マジで。 あたしは苦笑してから、美羽たちの所へと急いだ。 ―――――――……… 『美羽!まどか!』 『『真』』 『この馬鹿っ!勝手にいなくなるといつも言ってるだろ?大体、真は……』 『あぁ、ごめんって!ちゃんと話すから家行こっ!ね?』 お母さんのようなまどかと、涙目の美羽を引っ張り家路を急いだ。
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