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『なんで家分かったの……』 『鉄は優秀だからな』 ニッコリ笑った芳樹を見て、あたしは眩暈がした。 『真?この人は?』 美羽に聞かれて、一瞬答えに詰まってしまった。 『……昨日話した"芳樹"』 『えええっ?この人がァ!?』 まどかァと、頼れる人材を求めてパタパタと立ち去ってしまった美羽。 『今から家に来い』 『は?』 あたしはポカーンと芳樹を見つめている。 『紹介したい奴らがいる』 『むっ無理だよ!今日は友達と遊びに行く約束してるから』 『じゃあそいつらも連れて来いよ』 『絶対無理!』 朝から何でこんな大声出さなきゃいけないんだ……。 『―――いいよ』 キッと芳樹を睨み付けていると、あたしの背後から聞き慣れた凜とした声が聞こえてきた。 『ま、まどか?!』 『私もお前と話をつけたいし、自分の目で見ておきたい』 『まどかァ…』 不安そうにまどかを見つめる美羽。 まどか、 何を言い出すの? 『ふっ』 芳樹は目を伏せて笑う。 『んな警戒すんなって。おめぇらを危険な目に合わせたりはしねーよ』 『………約束しろ。すぐ支度するから表で待っていてくれ』 玄関から芳樹が出て行き、扉に鍵をかける。 『まどか!なんであんな事言ったの?帰らせればよかったじゃん』 『いや、すまん』 まどかはそれ以上何も言わずに支度していた。
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