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『………ん…』
『おう、目ェ覚めたか』
『よ、しき…?あたし…』
『過呼吸だと。考え過ぎだろーよ。テメーは鉄やまどかと違って脳ミソちっちぇんだからよォ』
『……芳樹に言われたくない』
体が怠い。
くそう、恥ずかしい。
『……真さん、目が覚めたようですね。体はどうですか?』
『あ!!スミマセン!あたしってば』
『いえ、そのままで!まだ本調子じゃないでしょう。ゆっくりして下さい』
"どうぞ"と声がして、ゲンさんがホットミルクを持って来てくれた。
『……ふっ』
スミマセン。
不謹慎ながら、そのギャップに思わず吹き出した。
『少し話すぎましたね。疲れたでしょう。この話の続きはまた今度にしましょうか』
『え!大丈夫です!続けて下さい…って、中断させてしまったのあたしですけど』
『でも真さんの具合も』
『いやいや!あたしは大丈夫です!お願いします!!』
ソファーの上に正座をして、ペコリと頭を下げる。
『……分かりました。でももう無理はしないと約束して下さい』
『はい、約束します!』
ゲンさんにいれて貰ったホットミルクを口に運ぶと、ほっこりと安心が心に広がって行くようだった。
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