不良とは己を貫き通すことである!?

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「学園長、彼を何故退学…は行き過ぎだとしても、停学処分にしないのですか?」 学園長室。学園長の名は海道龍斎(かいどうりゅうさい)。初老な見た目とは裏腹にかなりの肉体を持つ。 「彼とは神凪君のことか?」 「そうです!!いくら頭がいいからって…あんな、あんな人を見下しきった態度!!」 先生は怒りで体がプルプルと振るえている。 「…我が学園のモットーは来る者拒まず、去る者追わずじゃ」 「だからってあれを容認できるんですか!?」 「容認するもしないも、してもらわんと困るな」 「……分かりました」 学園長の頑固さは生徒、職員皆知っているため諦めて退出してしまった。 「神凪魅鬼か…」 「失礼します」 女性の声が龍斎の呟きを遮った。 「おぉ、麗羅(れいら)か入れ」 麗羅…海道麗羅は龍斎の孫娘である。 「学園長。来月に行われる文化祭のことなのですが」 「…つれないのぉ、何故お爺様と呼ばないんじゃ?」 拗ねてみせるいい年寄りを冷ややかな声で 「…学園長」 「分かった、頼むからそんな目をするんじゃない。一体誰に似たんだ…何でもない、ほら言ってみろ」 …弱点とは誰にでもあるのである。そう、例えいくら頭が良くて喧嘩が強い人間にも。
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