第一章 意志を継ぐ者

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第一章 意志を継ぐ者

僕は一般市民の生まれだった。 母、父、兄、僕という家族構成で父は城に仕える兵士だった。 兄はそんな父の後を継ぎ兵士になると言った。 それに対し僕は喧嘩や争いごとは嫌いで極端に弱い。 虐められてた時はいつも兄さんに助けられた。 兄さんの剣の修行の手伝いや一緒に訓練したりもしたけど僕は怖くて兄さんの剣を受けることしか出来なかった。 本を読んだり勉強をすることが好きな僕も兄さんや父さんのように人を守りたいと思った。 けれど、自分がどれだけ弱いかはよく自覚していた。 そのことを兄に相談すると兄さんはこう言った。 「なら文官になれ 偉い文官になればお前のことばが王に届くようになるだろう お前の頭なら試験なんて余裕だ余裕 だから、お前のその頭で町の皆を守ってやれ、な?」 当時の兄さんは12歳。 僕は7歳でまだその頃の僕には法や王にお金を納める金額の指示を出すような文官にどうやったら人を守れるのか分からなかった。 でも、ここで僕の夢は出来た。 兄さんが兵士になるなら僕は文官になって兄さんや父さんがなるべく戦争に行かなくて済むように話合いで解決できるように進言できる地位になろうと。 それから僕は趣味でやっていた勉強を更に頑張った。 兄さんは剣の修行に励んだ。 一緒にこの国を守ろうなって 笑った。 だけど…… 3年の月日が経ったある日。 僕はその夢を捨てた。
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