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だが僕達に選択肢などない。
「兄さん!!
『魔獣の山』しか道はない!!」
「ああ!!
行くぞ!!!」
全員無駄話はせず走った。
ただ、僕はまだ10歳だ。
大人の足の速さには到底ついていけない。
そう思っていた時、フッと体が宙に浮かんだ。
「俺の肩に乗ってな!!
お前ぐらいならほとんど何も乗ってないようなもんだからな」
そう言って反乱軍の中で一番力持ちなおじさんはニカッと笑った。
「ありがとう」
僕は素直に礼を言って、おじさんの肩に乗った。
本当におじさんは僕が乗ってもスピードは変わらなかった。
そして山のふもとにくる。
「上からの攻撃に注意して!!
岩を落としてくるかも知れないし上から矢も来ると思う!!」
「さすが天才軍師様だな!
頼りにしてるぜ!!」
「戦闘には頼りにならないけどね」
「ハハハッ!
こんな状況でも冗談を言う度胸には感服するぜ
!!」
やはり兵が居た。
正面に数十人。
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