中学からの刺客

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「小妻!わりぃな!」 混んできた客も大体捌けてニコニコ笑顔で裏に戻ると、意外にも小妻は業務を黙々とこなしていた。 小麦粉は倉庫前に置きっ放しのままだったが(笑) そんなオレを小妻は冷たい目で見る。 「稲本さんってそんなんなんすか?女にシッポ振る方が大事っすか?プライドないんすね」 なんだ、この野郎・・・ 人がせっかく穏便に済ませてやりゃ、調子乗りやがって 「別にさっきの続き・・・今からやってもいいんすよ?」 ・・・ムカつく! やっぱりムカつく! せっかく落ち着いてきたオレの怒りは、再びレッドゾーンに突入した。 「テメェ、いい加減調子乗りすぎなんだよ。じゃあ、ぐだぐだ言ってねえで得意の不意討ちでもケンカでも何でも来いや、クソが」 オレはこのファーストフードでは到底吐いた事のないような言葉を放つ。 すると小妻は・・・ 「や、いいです。俺、強いヤツとしかケンカしたくないんで」 ・・・ うあぁあぁぁがあぁぁAA!! 何なんだよコイツは! どっちなんだよ!! 何かムスカみたいなタイプだよコイツ! 殴りてぇ! 花山薫みたいに思いっきり振りかぶって殴りてぇ! うふ うふふふふぁひゃひゃはははぁ! ・・・とにかく血尿が出そうなぐらいストレスが溜まるヤツだった。
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