中学からの刺客

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だが、やたら長かったように感じた小妻の教育期間も、あと何日もしないウチに終わる。 本当に疲れた。 仕事自体は覚えれば簡単な内容だし、後半になるとオレは後ろから付いて見てるだけだったので肉体的にはラクだったのだが・・・ ヒマだと時間が長く感じる上に、小妻とオレは結局相入れる事はなかった。 端から見れば、天敵同士にも似た光景だ。 ちなみに仕事内容に接客業務も含まれるので、小妻が女子店員に教わってる間はオレは1人自由を謳歌していたのだが・・・ 「ちょっと稲ぴょん!小妻君、本っ気で使えないんだけど!」 「何でアイツ客に上から目線で接客するの?」 「何でお客さんのテーブル拭きに行くのにヤクザ歩きなの?」 「常にアタシにガンつけてくるんだけど」 「ヤンキーっぽいお客さんに、ケンカ口調で接客するの止めさせてほしいんだけど」 まぁ、店員や客から出るわ出るわ小妻に対してクレームの嵐。 何で全部オレやね~ん! てか、アイツはオレ以外にもそんな態度なのか? せっかく顔はTOKIO松岡なのに・・・ いちいちハッタリでツッパって、怖かったり疲れたりしねえのかな オレは頭を抱えるしかなかった。
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