中学からの刺客

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店のカウンターと直通の厨房だとマズイが、この事務所でなら多少騒いだ所で女子店員や客には気付かれない。 「テメ・・・ざっけんなよ・・・」 うむ 非常に言葉遣いが悪いな 小妻はうずくまったまま、顔だけを上げてオレに凄んでくるが、残念ながら迫力のカケラもない。 ついでに反省の色もないようだ。 「先輩だと思って大人しくしてりゃ調子乗りやがって。今ココでブッ殺してやんよ!」 さらに言わせてもらえば、このアホは口だけはまだまだ上手く回るようだ。 自分の非も認めず、怒りを露にする。 まぁ、イライラしていたとは言え、先に手を出したオレの方も悪いのだが・・・ だがここまで来てしまうと、もちろんオレもすぐに治まるワケがない。 爆発的な怒りの感情とは少し違うが、頭の中からスコーンと何かが抜けたような感覚だ。 オレは小妻が立ち上がろうとするまで待っていた。 ムスカに直撃させた時よりも、数段劣る霍打頂肘だったにも関わらずしばらくもがいていたヘタレ小妻は、ようやく立ち上がろうとする。 そして・・・ ふとオレは小妻の後方に意識を向けた。 「あ・・・店長?」
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